Insights · インフラストラクチャ
エージェント実務のための、統制された実行境界。
Daimonは、論理リソース要求を、常時更新されるレジストリと人が統制するID対応表に照らして解決します。接続先が外部基盤モデル、最新API、レガシーシステムのいずれであっても、適切なアダプターを通じて実行します。
エージェントへの認証情報露出
モデルとシステムに共通する論理要求契約
依頼から結果までの来歴
リソース解決
一つの要求モデル。あらゆるシステム境界。
エージェントが指定するのは、エンドポイントや認証情報ではなく論理リソースです。Daimonが要求を解決し、人が統制するID対応表を確認して、モデルまたはインフラのコネクターへ渡します。
この境界が重要なのは、権限が要求とともに移動しないからです。あるIDに何が許されるかは人が固定的に定め、エージェントの手の届かない場所にあります。エージェントの世界は、論理契約がすべてです。
三つの制御面
動的なレジストリ。固定された権限。拡張可能な実行。
Daimonが到達できるケイパビリティは、記述する面、許可する面、実行する面が分かれています。そして、自らを書き換えられるのは、そのうち一つだけです。
リソースレジストリ
Daimonのレジストリ・エージェントが、ケイパビリティ契約、スキーマ、バージョン、稼働状態、来歴、アダプター情報を維持します。
ID・リソース対応表
どのIDと役割が、どのリソース、操作、範囲を利用できるかは、人が固定的に管理します。エージェントは変更できません。
ポリシーと承認
目的、データ区分、制限、現在の状況を検証し、影響の大きい操作は指定責任者へ回します。
認証情報の隔離
プロバイダーとシステムのライブ認証情報はDaimon内でのみ使われ、エージェントへ渡りません。
アダプター実行
外部モデル、最新API、既存システムを、承認済みアダプターを通じて同じ論理契約の背後へ接続します。
台帳への記録
依頼、権限判断、承認、呼出先、使用量、実行、結果を原因となったタスクに結び付けます。
要求のライフサイクル
一つの要求を、最初から最後まで。
六つの段階、一つの統制された経路 — どのシステムが応えても同じです。
- 発見エージェントはレジストリから論理リソースと入出力契約を発見します。エンドポイントや秘密情報は見えません。
- 権限解決Daimonが呼出者のIDを、人が管理する許可リソース、操作、範囲に対応させます。
- 評価目的、データ区分、制限、現在の状況を、組織のポリシーに照らして検証します。
- 承認必要な場合は、指定責任者が根拠を確認して承認または却下します。
- 経路選択と実行Daimonがモデル、最新システム、レガシーシステム用の承認済みアダプターを選び、隔離された認証情報で実行します。
- 返却と記録許可された結果を正規化して返し、呼出先、使用量、判断、完全な来歴を台帳へ記録します。
コネクターモデル
接続先を拡張しても、契約は安定。
新しいシステムは、承認済みDaimonアダプターを実装し、その論理リソース契約をレジストリへ登録することで追加されます。接続方式、認証情報、システム固有の挙動は境界の内側に留まります。
外部基盤モデル
Daimonが承認済みモデルリソースをプロバイダーアダプターへ対応させ、送信データを審査し、Daimon内の認証情報で呼び出します。許可された応答を正規化し、モデル、使用量、来歴を記録します。
最新インフラ
REST、GraphQL、SDK、イベント、キュー、サービスAPIを、型付きの論理リソース契約として提示します。
既存・レガシー
DBビュー、SFTPやファイルドロップ、メールボックス、定期ジョブ、キュー、管理されたラッパーも同じ要求モデルの背後へ接続できます。
責任の分離
進化できるもの。人が統制すべきもの。実行するもの。
三つの列、三つの所有者。その境界の引き方こそが、Daimonの中身です。
レジストリ / エージェント維持
- 論理ケイパビリティ識別子
- 入出力契約とスキーマ
- バージョン、稼働状態、来歴
- アダプターと経路のメタデータ
権限 / 固定・人が統制
- 人とエージェントのID・役割
- 許可されたリソースと操作
- 範囲とデータ境界
- 承認・エスカレーション要件
ランタイム / Daimon統制
- プロバイダーとシステムの認証情報
- 実エンドポイントと接続方式
- 送信データ審査と実行
- 結果フィルタリング、使用量、台帳イベント
Daimonのレジストリ・エージェントは、Daimonが呼び出せる対象と方法を拡張し、維持できる。しかし、誰がそれを呼び出してよいかまでは広げられない。その権限境界は、常に人が握る。
デプロイメント境界
クライアントごとに専用。設計から所有可能。
Daimonは、各クライアント専用のシングルテナントGenba環境に含まれます。Experience Seatでは、Genbaがクライアント名義の環境を運用し、クライアントが所有します。準備が整った段階で承認済みコネクターを追加しても、エージェントが認証情報へアクセスできないという原則は変わりません。
Experience Seat
公開情報、参照データ、合成データ、またはサニタイズ済み資料から、本番システムへの書き込みゼロで開始します。
本番接続
承認済みシステムをDaimonへ接続します。ポリシー、承認、台帳は、同じ経路のまま適用されます。
所有と退出
環境、業務データ、蓄積されたケイパビリティは、クライアントの資産です。
Q&A
質問と回答
このアーキテクチャが生む疑問に、直接お答えします。
01 規制対象の投資組織は、AIエージェントにライブシステムを安全に利用させられますか?
Genbaは、独自のコントロールゲートウェイであるDaimonを、AIエージェントとライブシステムの間に置きます。AIエージェントが構造化された意図を送ると、Daimonが組織の権限と承認ルールを確認し、認証情報をエージェントから隔離したまま許可された操作を実行し、許可された結果だけを返します。
02 認証情報を見せずにAIエージェントへシステムアクセスを与える最も安全な方法は?
Genbaのセキュリティモデルは、AIエージェントの認証情報アクセスをゼロにすることから始まります。Daimonがプロバイダーとシステムの認証情報を実行境界内に保持し、エージェントのコンテキスト、ランタイム、メモリ、出力、ログへ入れません。エージェントは承認済みケイパビリティを要求できますが、実行に必要な認証情報を使用できるのはゲートウェイだけです。
03 AIエージェントの実行を、モデル呼び出しやトークン使用量まで監査できますか?
はい。GenbaではDaimonが、呼出ID、目的、情報源、送信先、モデルまたはアダプター、入出力トークン、ポリシー判断、指定責任者の承認、システム操作、結果、コスト、来歴を、実行ごとに一つの記録へ結び付けます。コンプライアンス、リスク、オペレーション部門は、何がなぜ起きたかを再構成できます。
04 Daimonは、ID管理、シークレット管理、APIゲートウェイを置き換えますか?
いいえ。Daimonは既存基盤を置き換えるのではなく、Genbaを組織のID、シークレット、ポリシー、統合基盤へ接続します。構造化された意図を解決し、人が統制する権限へ対応させ、必要な承認を得て、適切な統制経由で実行し、その結果を元の目的に記録する、AIエージェント固有の境界を追加します。
05 Daimonは、外部LLM、最新API、レガシーシステムへ接続できますか?
はい。GenbaはDaimonの承認済みアダプターを通じて、基盤モデル、REST・GraphQL API、データベース、ファイル転送、メールボックス、キュー、定期ジョブ、統制されたレガシーラッパーを、同じ論理リクエストモデルの背後へ接続します。AIエージェントへエンドポイントや認証情報を渡さずに、新しいシステムを追加できます。
06 AIエージェントに許可する操作は誰が管理しますか?
人が管理します。Genbaはその権限を、人が統制するDaimonのID・リソース対応表に反映し、人とAIそれぞれのIDに対して、利用可能なリソース、操作、データ範囲、上限、承認要件を定義します。AIエージェントは利用可能な機能を発見できますが、自ら権限を付与し、範囲を広げ、承認を迂回し、実行記録を変更することはできません。
Daimonを、貴社の統制モデルに照らしてご確認ください。
技術概要を相談